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会社を設立して起業する場合、起業直後から従業員を雇用して営業するケースも多いと思います。

では、その従業員が給料の前借りを依頼してきたので、給料の前払いを行った場合、どのような勘定科目を用いて仕分けをすればよいのでしょうか。以下で解説します。

従業員が給料の前借りをした場合の仕訳について

従業員が給料の前借りをした場合の仕訳は、立替金勘定を用いて行います。

例えば、1か月分の給料が30万円の従業員が、給料日前に10万円だけ、給料の前借りを依頼してきたとします。

この場合、会社が、前借り分の10万円を従業員に支払った日には、以下のような仕訳を行います。

立替金 10万円 / 現金預金 10万円

そして、給料日には、以下の仕訳を行います。

賃金給料 30万円 / 現金預金 20万円
/ 立替金 10万円

賃金給与は、従業員の側からすると、もらうお金に該当しますが、支払い側からすると、支払うお金なので、必要経費に該当します。

立替金は、後からもらえるお金の権利を象徴するものなので、資産に該当します。

前借りを行った日に計上された立替金は、給料支払い日において、前借分の給料と相殺されて消滅します。

一方、給料日に実際に支払われる現金も、本来の給与の金額から前借り分を控除した金額となり、双方で帳尻が合うことになります。

前給制度では立替金勘定は使わない

給料日前の前借りと似たような制度に、前給制度があります。

これは、給料日前に、働いた範囲内でお金を受け取れる制度のことをいいます。

前給制度は、つい最近導入された制度ですが、契約社数は550社以上、登録者数は73万人を超えています。

前給制度の場合には、会社は、給料日前に従業員に給与を前貸し(従業員から見れば前借り)していませんから、立替金勘定を使った仕訳を行う必要はありません。

給料の支払い日に、普通に、賃金給料勘定を用いて仕分けをすることになります。

前給の場合の仕訳例について

例えば、賃金計算期間が毎月21日から翌月20日まで、賃金支払日が賃金計算期間の終期が属する月の末日とする会社が全給制度を導入したとします。

この会社の従業員が、ある月(その月の日数は30日とします)の10日に、その日の前月の21日から10日分の給料を請求したとします。

この従業員の月給が30万円だとした場合、請求日には、以下の仕訳を行います。

賃金給与 10万円 / 現金預金 10万円

そして、給料日には、以下の仕訳を行います。

賃金給与 20万円 / 現金預金 10万円

このケースでは、会社と従業員の間に貸借関係は発生していませんから、立替金勘定は使わないで、賃金給与勘定のみを用いて仕分けを行います。