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株式会社の発起人(会社設立の責任者)が会社の設立関連の費用を立替えた場合。

要件をみたすと、その立替金を、成立後の株式会社の資本金から支払うことができます。

では、その要件とは一体どんなものなのでしょうか?

また、どんな点に注意すべきなのでしょうか?

会社設立関連費用の立替金は資本金から支払う

設立関連費用は、金額が結構大きくなります。

株式会社を設立する場合には、設立登記の費用だけで最低でも24万円は必要になります。

規模の大きな株式会社を設立するとなると、設立費用の総額が100万円を超えることもあるでしょう。

株式会社の設立前は、会社(法人)が費用を支出することはできませんから、普通は、株式会社の発起人(会社設立の責任者)が、その費用を支出します。

発起人が、株式会社の設立費用を立替えて支出した場合には、その立替金は、会社が成立してから、株式会社の資本金から支払います。

発起人が会社の設立費用を立て替えた場合の注意点

発起人が株式会社の設立費用を立替えた場合には、その立替え金を、設立後の株式会社の資本金から支払うことになります。

発起人は、設立後の株式会社に、立替払いした設立費用を請求することになるわけですから、立替払いをした際に、支払先から受け取った領収書を保管しておく必要があります。

立替金の領収書がないと、発起人が支払った金額を客観的に証明できないので、その金額を資本金から控除する際に、他の株主が異議申立てを行う可能性があり、大変です。

株式会社の設立費用を株式会社が負担するには定款の定めが必要

会社法第28条第4項では、株式会社が負担する設立に関する費用は、一部を除き、定款に記載又は記録しなければ、その効力を生じないと規定しています。

発起人が株式会社の設立費用を立替えて、株式会社の成立後に、その立替え金を株式会社の資本金から支払う場合には、株式会社が設立費用を負担することになります。

株式会社が負担すべき設立費用の内訳と金額は、定款に定めておく必要があります。

定款の定めがなくても会社が負担できる設立費用について

会社法施行規則第5条では、定款の定めがなくても株式会社が負担できる会社の設立に関する費用が規定されています。

それによると、以下の費用は、定款に記載又は記録されていなくても、発起人が立替払いを行った場合に、設立後の会社の資本金から支払うことができます。

(1)定款認証手数料
(2)定款印紙代
(3)設立時発行株式の対価として支払われた金銭を預ける銀行に対する報酬及び手数料
(4)会社の設立登記に係る登録免許税

これらの費用については、株式会社が負担しても、株式会社に対して損害をあたえるおそれがないものと考えられているため、定款の記載がなくても、会社が立替払いを行なえます。

持分会社の設立前費用の立替えについて

株式会社を除く会社法上の3つの会社(合同会社、合資会社、合名会社)を、持分会社といいます。

持分会社の設立前に、設立後の会社の社員になろうとするものが、その会社の設立費用を負担した場合にも、設立後の会社の資本金・出資金から、その立替金の支払いが可能です。

持分会社については、会社が負担すべき設立費用を定款で定める必要がないので、この場合には、定款の定めがなくても、資本金・出資金からの立替払いが可能です。