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平成20年の税制改正で、地方法人特別税が導入されました。

この税は、都道府県間の法人事業税の税収配分の偏在化を是正する目的をもっています。

そこで、以下では、この地方法人特別税の概要について解説します。

地方法人特別税とは

地方法人特別税とは、法人事業税が都道府県ごとの偏在性が強いことから、従来の法人事業税の一部を国税として徴収し、その税収を一定の基準で再配分することが目的です。

例えば、東京都や大阪府などは大企業が多く、法人事業税による税収が多額になります。

一方、過疎地域に該当する道や県では、大企業が少ないですから、法人税業税の税収が少なくなります。

普通に法人事業税を課税したのでは、東京都や大阪府などと、過疎地域にある道や県との間で、法人事業税の税収の格差が大きくなり、問題となります。

そこで、東京都や大阪府から法人事業税と一緒に一定額を徴収し、法人事業税の税収の少ない過疎地域の道や県に分配するというのが地方法人特別税です。

地方法人特別税の税額や納付方法について

地方法人特別税は、法人事業税と同じ申告書・納付書により、法人税業税と併せて都道府県(都の場合は都税事務所)に申告・納税します。

よって、地方法人特別税の納税は法人事業税と一緒に行うために、地方法人特別税の納税にために、特別な手続きは必要ありません。

地方法人特別税の税額は、平成28年度に開始する事業年度については、東京都の場合、原則として、基準法人所得(収入)割額に43.2%の税率を乗じた金額となります。

なお、ここで、基準法人所得割額は、以下の計算式で計算される金額です。

①法人税の所得割額のうち年400万円以下の金額(千円未満切捨)
②法人税の所得割額のうち年400万円超800万円以下の金額(千円未満切捨)
③年800万円を超える金額(千円未満切捨)
基準法人所得割額=①+②+③

一方、基準法人収入割額は、1年間の収入金額総額(千円未満切捨)となります。

納付された地方法人特別税の再配分の方法

徴収された地方法人特別税は、人口及び従業員数(2分の1ずつ)を基礎として、国が都道府県に財源を再配分します。

このことによって、国全体としての法人事業税が、人口及び従業員数を基準として各都道府県に配分されることになり、その偏在性が是正されます。

地方法人特別税の歴史や今後の展開について

地方法人特別税は平成20年度税制改正によって導入されました。

その際、地方法人特別税を導入する代わりに、法人事業税の所得割と収入割の税率を引き下げることとされました。

引き下げ後の法人事業税と地方法人特別税の税率を合わせた税率が、現行の法人事業税の税率を下回らないように、税率が設定されています。

地方法人特別税の導入によって、法人税業税の全体として、税負担が重くなるならないようにとの配慮がなされました。

地方法人特別税は、都道府県の税収配分に偏りのない法人事業税の体系が生み出されるまでの暫定的な税として創設されています。

よって、平成26年10月1日以降に開始する事業年度から、地方法人別税の規模が縮小され、徐々に元の法人事業税に復元される過程が始まっています。