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起業の際に、資金の融資先を見つけることは、大変難しいことですが、日本政策金融公庫は、比較的簡単に、起業者に対して融資を行ってくれます。

では、この日本政策金融公庫から借入した借金の返済ができない場合には、どのようにしたらよいのでしょうか。以下で解説します。

返済が難しくなった場合にはリスケジュールを申し込む

起業時に融資をうける金額を決める際には、将来の収入の見込額が大きな影響を与えます。

よって、起業後の経営がうまくいかず、返済金の原資として当てにしていた収入が思うように獲得できない場合には、毎月の借金の返済が難しくなる場合もあります。

その際には、まず、日本政策金融公庫(以下「公庫」といいます。)にリスケジュールを申し込みます。

リスケジュール(以下「リスケ」といいます。)とは、毎月返済額を10万円から5万円にするとか、6ヵ月間返済を据え置くとか、返済条件の緩和を交渉することをいいます。

公庫は、政府系金融機関なので、民間の銀行等に比べれば、リスケに応じやすいと言われています。

リスケをすると、返済期間が長引いたり、利息が高くなったりしますが、リスケ期間中に業績が回復し、リスケに従って滞りなく返済を行えば、継続して融資を受けることができます。

ファクタリングについて

リスケを行っても、借金の返済が滞る場合もあります。

その場合、ファクタリングの利用が考えられます。

ファクタリングとは、売掛金等の売上債権をファクタリング会社に手数料を払って売却し、現金を得る方法です。

返済が困難になったときに、売上債権があれば、それを売却するリファクタリングを行って現金を手に入れ、それを借金の返済に充てるという方法もあります。

借金の整理について

リスケもファクタリングでも問題が解決しない場合には、借金の整理に入ります。

この場合には、事業用資産が人手に渡ることになる場合もありますので、事業の廃業を考えなくてはなりません。

そして、このケースでは、公庫から融資を受ける際に、担保や保証人を立てていた場合と、そうでない場合で、それぞれ対応が異なってきます。

担保を立てていた場合の借金の整理について

まず、公庫から融資を受ける際に、担保を付けていた場合には、その担保権が実行されて、抵当権を設定していた事業用又は居住用の不動産等が競売にかけられます。

競売にかけられると、それらの財産は落札した者の所有物となりますから、起業者は、それらを失うことになります。

競売の対象が、居住用不動産でも事業用不動産でも、その財産を失えば、もはや事業どころではないので、結局、事業はやめざるを得ません。

起業者が公庫に作った借金は、それらの不動産を売却した代金から返済されることになります。

保証人を立てていた場合の借金の整理について

次に、公庫から融資を受ける際に保証人を立てた場合には、公庫が、その保証人に対して、借金の返済を求めます。

保証人が公庫の借金を起業者に代わって支払うと、保証人が求償権を取得します。

そして、今度は、借金を肩代わりした保証人が、公庫に代わって、起業者に借金の返済を求めるようになります。

その際、保証人が起業者に対して裁判を起こすこともありますので、この場合も、起業者は事業どころではなくなります。

無保証・無担保の場合の借金の整理について

公庫から融資を受ける際に担保も保証人も立てていなかったケースで、借金が払えない場合には、以下の3つの選択肢があります。

(1) 任意整理
(2) 個人再生手続き
(3) 個人破産

まず、(1)の任意整理は、起業者が個人で資産(事業用の不動産等)を売却して現金を得て、それで公庫の借金を返済する方法です。

(2)の個人再生手続きは、裁判所が介入して、借金の一部の減免を行った上、裁判所の指導の下に、無理のない返済計画が決定され、それによって公庫の借金を整理する方法です。

(3)の自己破産は、生活に必要な一部の資産を除く個人資産をすべて売却することを条件に、公庫の借金をすべて免除するという方法です。

いずれの方法を取っても、事業はやめざるを得ませんので、できるだけ、リスケやファクタリング等の方法を使って、借金の問題を解決したいものです。