Currency 1020005 640

個人事業主の方は、売上げがある程度上がってくると、法人化(法人成り)を考える必要が出てきます。

そこで、以下では、個人事業主の方が法人成りを行う際のメリットについて解説します。

所得税が節約できる

個人事業主の方の法人化のメリットは、まず、所得税の節約です。

所得税は超過累進課税を採用しているため、所得水準が高くなればなるほど、より高い税率が適用されるようになります。

例えば、個人事業主の1,000万円の所得に適用される税率は30%です。

一方、法人の1,000万円の所得を、500万円ずつ役員報酬として支払った場合には、500万円の所得に適用される税率は20%ですから、税率が10%軽減されます。

また、個人事業主の場合には、売上げから必要経費を引いた金額に対して所得税が課税されます。

しかし、法人の場合には、売上げから必要経費を差し引いた残部から、役員等に報酬を支払えば、さらに給与所得控除が利用できるので、その分の節税が可能になります。

なお、法人税の実効税率は約30%ですから、法人化による節税のメリットを最大限に享受するためには、法人利益のすべてを役員等への給与として支給する必要があります。

消費税の課税を先送りできる

個人事業主でも法人でも、課税対象年の前々年の消費税課税売上高が1,000万円を超えると、消費税の課税事業者となり、消費税の納税義務が発生します。

さて、個人事業主の方が順調に業績を上げ、ある年の消費税課税売上高が1,000万円を超えると、その翌々年から消費税が課税されます。

しかし、消費税課税売上高が1,000万円を超えた年の翌年中に、法人成りをしておくと、さらに、2年間(事業期間を1月から12月とした場合)、消費税の免税事業者でいられます。

消費税の課税を先送りできることも、法人成りのメリットになります。

助成金が利用できるようになる

法人化をして、雇用保険の対象となる従業員を雇うと、雇用保険の適用事業主となります。

雇用保険の適用事業主となると、厚生労働省等が管轄する様々な雇用関係の助成金の利用が可能になります。

この助成金は、支給申請が比較的簡単で、しかも、返還が不要なので、非常に有難い資金となっています。

個人事業主の場合は、この助成金が利用できませんから、助成金が利用できるようになるということは、法人化のメリットの1つになります。

社会保険に加入できるようになる

法人化した場合、健康保険・厚生年金の社会保険に加入できるようになります。

個人事業主の場合には、一定以上の事業規模がないと、原則として、社会保険に加入できないのですが、法人の場合には規模にかかわらず社会保険に加入できます。

社会保険は、報酬等の水準によって保険料が高くなるというデメリットもありますが、国民健康保険や国民年金よりも保障が手厚いので、より安心に暮らせるようになります。

社会保険に加入できるようになるということも、法人化のメリットの1つになります。