Chalk 1173287 640

会社などの経理・税務に関する国家資格としては、税理士と公認会計士があります。

この両者は、会計に関する資格として類似しておりますが、業務の範囲などが微妙に異なります。

以下では、この両者の資格の相違点などについて解説してまいります。

税理士と公認会計士の独占業務について

まず、税理士と公認会計士の違いを考えるにあたって、両方の資格の独占業務をみるのが一番分かり易いです。

以下では、税理士の独占業務と公認会計士の独占業務について表示しておきます。

税理士の独占業務について

まず、税理士には以下の独占業務があります。

  • 税務代理(納税者に代わって税金の手続きをする)
  • 税務書類の作成(納税者に代って申告書などの税務書類を作成する)
  • 税務相談(税務に関する相談を引受けること)

税理士以外の者が、上記の業務を行なうと、法律で罰せられます。

上記の3業務は、税理士の資格を有する者以外は行えません。

従って、税理士の仕事を特徴付けるのは、上記の3業務といえます。

公認会計士の独占業務について

一方、公認会計士の独占業務は、「監査証明業務」です。

監査証明業務とは、上場企業や会社法上の大会社(資本金5億円以上又は負債総額200億円以上の株式会社)は、公認会計士による監査を義務付けられています。

これらの大会社の監査業務は、公認会計士以外の者が行うことはできません。

ちなみに、何故大規模な会社が公認会計士による監査を受ける必要があるのかというと、大規模な会社は株式を大量に発行しますが、投資家は、その会社の財務諸表を見て株式を購入するかを決めます。

よって、投資の指針となる大規模会社の財務諸表は、専門家が作成した正確なものでなくてはならないからです。

税理士と公認会計士の取引先の違い

税理士は個人や中小企業の経営者が取引先ですが、公認会計士は主に上場企業などの大企業が取引相手です。

税理士の方がより市民に身近な仕事をしているということができます。

税理士と公認会計士の人数の違い

税理士は、平成27年3月31日現在で、登録者数が75,146人となっています。

一方、公認会計士は、平成26年12月31日のデータで、登録者数が27,427人となっています。

税理士の方が、公認会計士の約2.7倍の人数となっています。

税理士と公認会計士はどちらが難しいか

税理士も公認会計士も難関資格です。

しかし、どちらがより難関資格かということについては、公認会計士の方が税理士を上回ります。

その理由は、公認会計士が税理士となるためには、試験は不要で登録するだけで済みます。

一方、税理士が公認会計士となるためには、公認会計士試験に合格しなくてはなりません。

これをみれば、公認会計士が税理士より格上であることが分かります。

ちなみに、公認会計士は、医師・弁護士とともに、日本の3大難関資格と言われています。

個人事業主等が会計業務を依頼する場合

日常の取引の仕分けや帳簿の作成業務は、税理士でも公認会計士でも、どちらも業務として扱うことができます。

しかし、個人事業主の方や中小企業の経営者の方が、会計業務を士業に依頼する場合には、一般的には、税理士を選びます。

その理由は、公認会計士は、主として大企業を取引相手としていて、報酬も1ヶ月当たり数十万の世界です。

報酬が2〜3万円/月程度の仕事に対して意欲を示すとは到底考えられません。

そういった業務は、個人や中小企業向けの仕事が多い税理士の方が向いていると言えます。