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レストランや居酒屋など、店舗を用いる事業で開業しようとする場合には、その開業資金はどれくらいになるのでしょうか。

以下では、この問題について解説します。

店舗開業資金の金額は高額になる傾向がある

開業資金といっても、店舗営業を行わない事業の場合には、その金額の目安は、業種にもよりますが、それほど大きい金額にはなりません。

一般的には、初期費用+1か月から3か月分の運転資金で、100万円から300万円が相場といわれています。

しかし、店舗開業資金の場合、店舗の物件取得費や改装費が必要になりますから、その金額は、店舗営業を行わない事業と比較して高額になる傾向があります。

例えば、飲食店の場合だと、平均的な開業資金の目安は1,000万円程度と言われています。

なお、店舗開業資金も、その事業が属する業種によってその平均的な目安の金額が異なることは言うまでもありません。

飲食店の開業資金の計算について

さて、以下では、飲食店の開業資金について計算してみます。

飲食店を開業しようとする場合、まず、店舗の物件取得費が発生します。

この物件取得費は、店舗を借りて営業を行う場合には、敷金、礼金、仲介手数料、前払家賃1か月分の家賃を入居時に前払いするもの)から構成されます。

敷金は10か月分の家賃、礼金及び仲介手数料は各1か月分の家賃が相場なので、物件取得費は、賃貸した店舗の前払家賃も13か月分となります。

仮に店舗の1か月分の家賃を40万円とすると、物件取得費の金額は520万円となります。

次に、取得した店舗を改装する店舗投資(内外装費)が必要になります。

内外装費は坪当たり20万円から50万円が相場といわれています。

仮に、開業しようとする店舗の面積が10坪、内外装費の坪単価を30万円とすると、内外装費は300万円となります。

その他、厨房用の什器購入費があります。

この金額は、内外装費の20%から30%が相場です。

上記の例で、内外装費に占める什器購入費の割合を30%とすると、内外装費が300万円なので、厨房用の什器購入費の金額は90万円となります。

この他、看板施工費、レジ導入費、従業員募集費用、店舗クリーニング費、チラシ作成やホームページ作成費等の諸経費がかかります。

仮にこれらの諸経費の金額を100万円とします。

これらのすべての金額を合計すると、10坪の店舗を賃貸で取得して飲食店を開業する場合の開業資金は、次のとおりとなります

物件取得費 400万円
内外装費  300万円
什器購入費  90万円
諸経費   100万円
(合計)  890万円

運転資金について

店舗開業をしようとする場合、開業資金だけでなく、運転資金も必要になります。

この運転資金は、入金と出金のタイミングのズレを補う資金、在庫購入資金、事業が軌道に乗るまでの資金の3種類に大別されます。

このうち、開業直後の運転資金として重要性が高いのは、在庫購入資金と事業が軌道に乗るまでの資金です。

まず、在庫資金について説明します。

開業直後は売上げがほとんどゼロの状態がしばらく続きます。

通常、在庫のための資金は売上代金の一部から捻出しますが、開業直後は売上げが少ないため、売上代金がほとんどありません。

しかし、在庫を仕入れないと、売上げを上げることができません。

そこで、売上げがほとんどゼロでも在庫を仕入れるための資金が必要となり、これが在庫購入資金となります。

次に、事業が軌道に乗るまでの資金とは、事業が軌道に乗るまでにはしばらく赤字が続きます。

その際、ある程度の資金が手元にないと、事業は倒産してしまいます。

そのようなことのないように、事業が軌道に乗る前にある程度の資金を手元に用意しておかなくてはなりませんが、この資金が事業が軌道に乗るまでの資金となります。

ちなみに、この事業が軌道に乗るまでの資金の相場は、月間固定費の3か月分と言われています。

なお、この運転資金が不足し、資金切りが苦しくなった場合には、日本政策金融公庫が行う創業者融資等を利用すれば、比較的簡単にかつ低利で融資を受けることができます。