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法人所得税は、課税標準である法人所得に、法人所得税率を乗じて計算します。

この法人所得税率は、平成27年4月1日以降に開始する事業年度に関しては、23.9%と定められています。

ただし、中小法人に該当する場合には、この法人税率には軽減税率が適用されます。

以下では、この中小企業の法人税率について解説します。

中小企業の法人税率の軽減措置について

法人所得税率は、本来は23.9%ですが、中小企業等で中小法人に該当する場合には、その税率には軽減措置が適用されます。

法人所得金額が800万円までは15.0%となります。

なお、中小法人に該当しても、法人所得金額が800万円超の部分については、本来の税率の23.9%が適用されます。

ここで、この軽減措置を受けることができる中小法人とは、原則として資本金額が1億円以下の中小企業等が該当します。

ただし、資本金額が1億円以下でも、資本金額が5億円以上の大会社に発行済株式の100%を保有されている完全支配子会社のような企業は、中小法人に該当しません。

実効税率について

法人税には、法人所得税、法人住民税、法人事業税の3つの税があり、それぞれに、法人所得税率、法人住民税率、法人事業税率が設定されています。

従って、実際に法人が税務署に納税する法人税額はこの3つの税金を合計した金額となります。

さて、法人税は、課税標準である法人所得に法人税率を乗じて計算するように一般的に考えられていますが、実際に税務署に納税すべき税額は、法人所得×(所得税率+法人住民税率+法人事業税率)によって計算される税額とは異なります。

その理由は、法人所得税と法人事業税は、法人所得に対して各税率を乗じて計算されるのに対して、法人住民税は、法人所得税額に対して法人住民税率を乗じて計算されるからです。

しかも、法人事業税は、課税年度の損金として扱うことができるので、そのことに対する考慮も必要になります。

よって、会社が実際に負担する法人税額(法人所得税と法人住民税と法人事業税の合計額)は、上記の関係から、法人所得額に、{法人税率×(1+法人住民税率)+法人事業税率}÷(1+法人事業税率)を乗じて計算される金額となります。

上記の計算式によって計算される率を実効税率といいます。

会社の法人所得金額にこの実効税率を乗じると、会社が実際に税務署に支払う法人税額が計算されますので、実効税率は会社の税負担率を計測する最も的確な指標となります。

我が国及び諸外国の法人税の実効税率について

平成28年度の我が国の法人税の実効税率は、29.74%となっています。

平成24年度の我が国の実効税率は37.00%でしたから、ここ数年間で実効税率は急速に引き下げられております。

ちなみに、2016年4月現在の米国の法人税の実効税率は40.75%、フランスのそれは33.33%、ドイツのそれは29.72%、中国のそれは25.00%、韓国のそれは24.20%、イギリスのそれは20.00%、シンガポールのそれは17.00%となっています。