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会社の総資産から総負債を控除すると資本が残りますが、この資本は、資本金と剰余金(会社の余ったお金)に分かれます。
そして、剰余金は、利益取引を原因として発生する利益剰余金と、資本取引を原因として発生する資本剰余金に分かれます。
以下では、後者の資本剰余金について解説します。

資本剰余金とは

資本剰余金は、株式の発行や他の会社の吸収合併など、資本取引を原因として発生する剰余金のことを言いますが、その主なものをあげると次の3種類になります。

(1) 資本準備金

(2) 減資差益

(3) 合併差益

資本準備金とは

(1)の資本準備金とは、株式を発行する際に、株主等から払い込まれた出資金のうち、資本金に組み入れられなかった金額のことをいいます。
会社法では、発行した株式の対価として会社に払い込まれた金銭等のうち、最大で1/2までは資本金に計上しないことができるとされています。

この規定により、株式の発行対価のうち資本金に組み入れられなかった金銭等が、資本準備金に計上されます。
この資本準備金は、資本剰余金のうち、最もポピュラーな勘定科目です。

減資差益について

(2)の減資差益とは、株式会社に欠損金が発生した場合、資本金等を取り崩してその欠損金の埋め合わせをします。

しかし、欠損金の埋め合わせのために資本金を取り崩した場合でも、取り崩した資本金の額が欠損金の額を上回る場合があります。
この場合、この上回る金額を減資差益として計上しますが、この減資差益も資本剰余金に該当します。

例えば、500万円の赤字の埋め合わせのために550万円の資本金を取り崩した場合、差額の50万円が減資差益となります。

合併差益について

合併差益とは、株式会社が他の会社を吸収合併した場合で、その会社から引き継いだ資産の総額が、その会社から引き継いだ負債の総額を上回ることがあります。

このケースでは、その差額分を合併差益として計上します。

合併差益も資本剰余金になります。

会社を設立する際の資本剰余金の使い方

例えば、株式会社を設立した際に、株主から出資を受けた金銭等のすべてを資本金に計上したとします。

しかし、その後に会社に欠損金が発生すると、一度計上した資本金を取り崩して、その欠損金の埋め合わせをしなくてはなりません。

資本金額やその変更の履歴は商業登記簿の記載事項です。
よって、資本金額を減らすと、それは登記簿に記載されることにより公示されます。

資本金額の減少は、その会社の経営状態がよくないことを表しますから、取引先などに公開されると、会社の営業に悪影響を与えます。

そこで、会社設立の際に、発行株式の対価として払い込まれた金銭等の全額を資本金に計上せず、資本剰余金(資本準備金)として計上することが考えられます。
会社法では、出資された金銭の1/2までは、資本金に計上しなで資本準備金とすることができますので、この規定を利用します。

出資金の一部を資本準備金として計上しておけば、万が一、会社に欠損金が発生した場合でも、資本金を取り崩さずに資本準備金で対応できます。
そうすれば、欠損金を出しても、そのことが登記簿により公示されて外部の者に明らかになることがありませんから、営業上の悪影響を受けることがありません。