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はじめに

「株式会社」という言葉を聞いたことがないという人はほとんどいないと思いますが、「株式」について理解している人はどれだけいるでしょう?
株式というと、投資の対象として売買をして株価の上下により利益を得るものというイメージの人も多いと思いますが、大多数の中小企業の株式は市場で取引をされていません。

従って、このイメージも株式についてほんの一面を捉えたものに過ぎません。
以下では、株式会社と他の形態の会社との比較等を通じて、「株式とは何か」について説明していきます!

有限責任

会社法という法律では、会社として「株式会社」「合同会社」「合資会社」「合名会社」の4種類が定められています。
これらの会社のうち、株式会社と合同会社は出資者が有限責任しか負わないとされており、合名会社は出資者が無限責任を負うとされています。
合資会社は、無限責任の出資者と有限責任の出資者が混在する会社形態です。

では、「無限責任」「有限責任」とは何でしょう?
無限責任というのは、会社が倒産したときに会社が負っている負債のうち会社の財産だけでは弁済できない部分を、出資者が自身の財産を持ち出してでも弁済する義務を負っているということで、最悪は出資者自身も破産等の憂き目に会う可能性があります。

一方、有限責任というのは、出資者は出資額を限度として責任を負うということです。
つまり、最悪でも会社に対して出資した財産が回収不能になることを覚悟しておけば良いということがメリットになります。

所有と経営の分離

「会社は誰のものか(会社の所有者は誰か)?」という議論がされることがあります。
この問いへの唯一の正解は無いと思いますが、本稿では会社に対する出資者(株式会社の場合は株主)が会社の所有者であると考えます。

会社の経営者とは、株式会社であれば取締役ということになります。
上場している大企業をイメージすれば分かると思いますが、株主というのは全国に数千・数万と存在しても、取締役はせいぜい十数人です。
このように株式会社においては、会社の所有者である株主という地位と会社の経営者である取締役という地位が全く分離しています。

一方、合同会社、合資会社、合名会社は、少数の出資者がそのまま経営も行っている会社であり、所有と経営が一致している会社と言われています。
所有と経営の一致・不一致どちらにメリット・デメリットがあるとは一概に言えませんが、事業規模や将来目指す方向性(IPO等)に合わせて選択することになります。

株式とは

株式会社における出資者の地位や権利のことを「株式」と呼び、その地位にある人のことを株主と呼びます。
有限責任であり、出資はしても経営は他の専門家に任せるという株式・株主という制度を設けることにより、市場から多額の資金調達が可能となることがその大きなメリットの1つです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

上述したのは、あくまでも制度本来の原則論です。
多くの中小の株式会社では、少数の株主がそのまま取締役の地位についています。
資金調達が必要な場面でも、市場で多数の株主に出資を募るのではなく金融機関からの融資で対応することがほとんどです。

また、株主は有限責任であるとはいっても、金融機関から融資を受ける際に代表者が個人保証に就くことを求められるケースも多く、その場合は単純な有限責任とはいえません。
それでも、会社設立の際に株式会社が選択されることが圧倒的に多いのは、他の会社形態に比べて「株式会社」という言葉の響きのイメージの良さにあるといえます。
このイメージの良さが「株式会社」の一番のメリットかもしれません。

最後まで読んで頂きありがとうございます。